製品倉庫(CLT工法実験棟)について

大新合板工業㈱製品倉庫は、CLTの高い強度特性を活かし、将来の規模変化に対応可能な非住宅中規模木造建築の汎用モデルを提案する建築物として「平成28年度サステナブル建築物等先導事業(木造実験棟)」に採用され、平成30年1月に竣工しました。今後、各種の検証を行い、広く公表していく予定です。

建物の概要

  • 工事名称:大新合板工業(株)製品倉庫新築工事
  • 工事場所:新潟県新潟市東区中木戸134番4
  • 構造概要:CLTパネル工法 平屋建 用途:木製品倉庫
  • 用途地域:工業地域
  • 防火区域:防火地域・準防火地域の指定無し(但し建築基準法第22条の指定区域
  • 敷地面積:3,306.87平方メートル
  • 建築面積:307.20平方メートル
  • 延床面積:293.40平方メートル 建物高さ:最高高さ 7.618m 軒高 5.600m
  • スギCLTパネル(越後杉を約60%使用)
  • 総パネル枚数:64枚(材積 35.8立方メートル)
  • 最大壁パネル:4400 X 1590 X t90 約220kg/枚
  • 梁パネル:10000 X 1065 X t90 約340kg/枚
  • スギ構造用集成材(越後杉)
  • 等級:E65-F225
  • 材積:5.3立方メートル
  • 構造材・羽柄材(越後杉)
  • 材積:15.1立方メートル

特徴

架構システム

6m X 10mの「CLT耐カユニット」はCLTパネル工法として自立し、隣接する軸組ユニットも含めた2ユニット分の水平力を負担する。

様々な規模・用途に対応可能

端部は必ずCLTユニットとなるよう桁行き方向にCLTユニットと軸組ユニットを交互に奇数ユニット組み合わせ、様々な規模・用途の平屋建て非住宅中規模木造建築を建設することが可能である。最終計算は建物全体でルート1の計算を行なって安全を確認する。

将来の増築が容易

完成後も桁行き方向には容易に増築することができる。

施工

基礎工事

CLT用アンカーボルトの設置に際しては、正確な位置を確保するためにアンカープレートを作成し、アンカー精度を確保。

CLTパネル工事

各ユニット毎に壁パネル一梁パネルを据付。パネルの据付順は下記図面に従い、手際よく行なわれた。

トラス据付

CLT梁上にLST(クロスマーク)金物を取り付け、それに添わせる形でコネックトラスを設置。転び止め、振れ止め、野地構造用合板にて、強固に固定。

工程

基礎工事:1〜1.5ヶ月 土台・軸組部建方:3日 CLTパネル建方:2.5日 トラス設置:2.5日

施工記録写真

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完成写真

実証試験棟としての役割

本建築物は平成28年度「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型):木造実験棟」に採択された物件です。
竣工後は以下の検証を行い、その結果を広く公表していく予定です。

①積雪及び風圧による荷重変形特性の検証

目的:積雪及び風圧による荷重変形特性を検証しj構法の安定性・安全性を確認し木造建築設計にフィードバックする。対称は小屋組トラスと高さ4.6mのCLT外壁パネル。この検証は複数年に渡って継続し、経年劣化による影響についても検討する。

②大地震時の強度特性の検証

目的:建物完成後に常時微動を計測して大地震時の強度特性を検証し、木造建築設計にフィードバックする。初年度と7年度目に常時微動の計測を行い、経年による劣化状況についても検証を行なう。

③大空間の音環境改善の検証

目的:小屋組みトラス面への吸音材設置による音環境の改善実験を行う。本工法により実現可能な空間の音環境性能と、音環境の安定性を検証して結果を木造建築設計にフィードバックする。

2018.2.13 「製品倉庫 常時微動測定報告」【PDF】